「難聴」の種類と補聴器の選び方

「難聴」と一口で言っても、一人ひとり難聴になっている原因や状態も違えば、難聴の程度も異なります。そういった詳細を理解せずに正しい補聴器を選ぶのは困難です。こちらでは、難聴の種類と程度の区分け、補聴器の種類について紹介していきます。

この記事を要約すると、、、

  • 難聴の種類と原因、伝音・感音・混合性難聴について解説
  • 難聴の程度(軽度~重度)とその区分けを紹介
  • 耳かけ型、耳穴型、ポケット型など補聴器の種類と特徴を説明

難聴のタイプや程度に応じた適切な補聴器の選び方を知ることで、聞こえの質を改善し、日常生活を快適にする方法が学べます。

難聴の種類

外界の音は、外耳→中耳→内耳→蝸牛(かぎゅう)神経→大脳の連携によって認識されます。そのため、これらの経路のどこかに問題があると難聴になります。難聴の種類は、どの経路に異常があるのかで3つのタイプにわかれます。

伝音難聴

伝音難聴とは、耳介から入った音が鼓膜に伝わるまでの経路に障がいがあることで音が聞こえづらく難聴のことです。外耳道に耳垢が詰まっていたり中耳炎であったり、鼓膜が破れていると言ったことが原因の場合は、症状を改善できる可能性があります。

感音難聴

鼓膜を伝わった音は中耳に入り、さらに耳の奥にある内耳に伝わります。内耳や蝸牛神経、脳までの道筋のどこかに障がいがある場合を「感音難聴」と呼びます。感音難聴は、音が小さく聞こえるだけでなく音声に歪みが生じるなど不明瞭になるため、話しの内容などが聞き取れなくなるのが特徴です。

混合性難聴

伝音難聴と感音難聴の両方が組み合わさった障がいのことを「混合難聴」と呼びます。

難聴の程度

難聴程度は平均聴力レベルによって区分されています。音の大きさはデシベル(dB)で表され、0デシベルが正常者の聴力です。

軽度難聴:聴力レベル25dB以上40dB未満

軽度難聴では、小さな声や騒音下での会話が聞き取りづらくなったり、聞き間違いが起こりやすくなります。

中等度難聴:聴力レベル40dB以上70dB未満

中等度難聴になると、普通の声の大きさでも聞き間違いや聞き取り困難なレベルになります。

高度難聴:聴力レベル 70dB以上90dB未満

高度難聴になると、耳元で大きな声で話しかけてもらうか補聴器を用いないと会話が聞こえないレベルとなります。

重度難聴:聴力レベル 90dB以上

重度難聴になると、叫び声でも聞こえない状態となり、補聴器を装着しても聞き取れない場合も生じてきます。ちなみに、身体障がい者福祉法によると両耳の聴力レベルが100dB以上の場合は「両耳全ろう」と診断されます。

難聴の程度に合わせた補聴器の選び方

補聴器にはさまざまな種類があり、それぞれメリット・デメリットもあります。こちらでは主な3つのタイプの補聴器の価格帯や難聴程度の対象、メリット・デメリットを紹介していきます。

耳かけ型

  • 予算:5万円~60万円
  • 対象:軽度~重度

耳にかける仕様の耳かけ型は、国内では需要の高い補聴器タイプです。耳の裏側に補聴器本体があるため音の調整がしやすく、複数のマイクを搭載したり電話やテレビなどの外部機器と連携をとることもできる高い性能性を備えています。スピーカーとマイクの位置が離れているので、ハウリングが生じにくいのもメリットです。

その一方で、本体が外に出ているため目立ってしまうこと、そしてメガネをかけたり帽子を被る際に邪魔になるというデメリットがあります。

耳穴型

  • 予算:6万円~60万円
  • 対象:軽度~重度

耳の穴の中に装着する小型の補聴器が耳穴型です。一般的に、オーダーメイドという形を採ることが多いためフィット感があり安定した装用感を得られます。

耳穴型のメリットは、目立ちにくく、メガネやマスクの邪魔にもならず、音を集める耳介部分に本体を置くため、自然な聞こえ方になることです。

最近の耳穴型は随分改善されているようですが、耳穴型は音を出すスピーカーと音を拾うマイクの距離が近いためハウリングが発生しやすい点がデメリットです。

ポケット型

  • 予算:3万円~15万円
  • 対象:中等度~高度

本体とイヤホンをコードでつなぐポケット型補聴器は、本体は胸ポケットに入れるか紐で首からぶら下げて使用します。耳穴型や耳かけ型より本体が大きいため、調整スイッチの操作がしやすく価格帯がリーズナブルな点もメリットです。

マイク内蔵型であれば、本体を話し相手に向けることでさらに聞き取りやすくなります。

その一方で、耳から離れた胸部周辺で音を拾うため、衣ずれの音を拾ってしまう、コードが邪魔になる、目立ってしまうというデメリットもあります。

recommended
お試しありでフィット感を試せる
&相談しやすい!

沖縄のおすすめ補聴器販売店3選

補聴器の満足度を高めるフィッティングを用意している沖縄の補聴器販売店を11社調査。補聴器選びで大切な以下2点を押さえるている会社の中から、精度の高さや調整時の頼りやすさ、費用負担の少なさなど、後悔しないためのポイント別に、おすすめの3社を紹介します。

・レンタル・フィッティングあり…満足できる聞こえの補聴器を手に入れられる
・無料出張相談サービスあり…何度も調整が発生する中で、無理に店舗に行く必要がなく気軽に相談しやすい

精度の⾼いフィッティング
アフターサービスを選びたい
琉球補聴器

納得いくまで無料調整OK
定期メンテナンスがある専門店

購入前の無料貸出サービス
2週間程度

  • 認定補聴器店
  • 補聴器専門
                   
頻繁な調整時に相談しやすい
親しみやすさを重視したい
東江メガネ

創業50年以上
歴史があり経験豊富な老舗店

購入前の無料貸出サービス
1週間

  • 認定補聴器店
  • 補聴器専門
                   
じっくり検討するために
手軽に長く借りたい
OPTIQUE PARIS MIKI

月額制の最長3年
レンタルプランがある

購入前の無料貸出サービス
なし(店頭でのお試しのみ)

  • 認定補聴器店
  • 補聴器専門
                   

調査概要:WEB上で公式サイトを確認できた沖縄県内にある補聴器販売店11社を対象とした独自調査(すべて2021年11月時点の調査情報)

【選定基準】
以下2つの条件を満たす店舗の中から選定
・レンタル・フィッティングあり
・無料出張相談サービスあり

・精度の高いフィッティング・アフターサービス…全店舗に認定補聴器技能者が在籍する琉球補聴器。
・頻繁な調整時に相談しやすい親しみやすさ…対象店舗のうち最も創業年数が古い東江メガネ(1972年)。
・手軽に長く借りられる…月額レンタルプランがある会社の中で最も料金が安いOPTIQUE PARIS MIKI。

【参考価格】
公式サイト、または取扱いメーカーの補聴器(両耳用・既製品以外の商品)に記載されていた価格。

認定補聴器技能者
補聴器購入者の使用目的や環境、予算等の相談にのり、補聴器の適合調整や補聴効果の確認、使用指導を適切に行える専門的な知識・技能を習得している「認定補聴器技能者」として公益財団法人テクノエイド協会の認定を受けている技能者

認定補聴器店
補聴器協議会による資格審査を経て、公益財団法人テクノエイド協会の認定補聴器専門店名簿に登録された認定補聴器専門店

補聴器専門
補聴器に特化した商品販売、サービス展開をしているお店