最近では、補聴器にも「AI(人工知能)」が搭載されるようになってきました。AI補聴器は、これまでの補聴器と違い、より自然な聞こえ方や快適さを提供してくれます。
このページでは、AI補聴器の特徴やメリット、選び方のポイントについてわかりやすく解説していきます。補聴器の購入を考えている方や、最新の聴覚サポート機器に興味のある方はぜひ参考にしてください。
AI補聴器とは、人工知能が周囲の音環境や使用者の操作履歴をもとに学習を行い、聞こえ方を最適化していく補聴器のことです。従来の補聴器は「静かな場所用」「騒音下用」など固定されたプログラムを切り替える方式が中心でしたが、AI補聴器は実際の使用状況をデータとして蓄積し、使用者ごとに異なる聞こえの好みや生活環境に合わせて音質を変化させていきます。そのため、より自然で違和感の少ない聞こえを実現しやすいのが特徴です。
従来のデジタル補聴器は、あらかじめ設定された「静かな場所」「騒がしい場所」などのプログラムを状況に応じて切り替える方式が一般的でした。
対してAI補聴器は、膨大な音のデータを学習したAIが搭載されています。AIが周囲の環境をリアルタイムで分析し、その場の状況やユーザーの好みに合わせて、音量や音質を自動かつシームレスに調整し続けることが可能です。ユーザー自身が操作する手間が大幅に減り、より自然で聞き取りやすい音環境が提供されます。
AI補聴器は、音量や高音・低音のバランス、雑音抑制の強さなど、使用者が行った調整を記憶し、同じような環境に戻ったときに自動で反映します。たとえば「このカフェでは少し高音を抑えたい」「テレビを見るときは音を強めたい」といった好みが学習され、毎回手動で操作しなくても自分に合った設定が再現されます。結果として、装用時間が長くなっても疲れにくく、ストレスの少ない聞こえを保ちやすくなります。
AI補聴器は、音の大きさだけでなく、音の種類や方向性、時間帯など複数の情報を同時に分析しています。人の声、機械音、風の音、食器の音などを識別し、会話に必要な音を優先して強調し、不要な雑音を抑える処理がリアルタイムで行われます。これにより、駅やレストランなど複雑な音環境でも会話が聞き取りやすくなり、「音は聞こえるけれど言葉がわからない」という状態を軽減できます。
スマートフォンと連動することで、販売店に行かなくても音質の調整や設定変更が可能になります。アプリ上で簡単な質問に答えるだけでAIが最適な設定を提案してくれる仕組みもあり、専門知識がなくても扱いやすいのが特徴です。また、設定を元に戻したり、複数パターンを保存したりすることもできるため、「失敗が怖い」という不安を感じにくい点もメリットといえるでしょう。
AI補聴器には、聞こえを改善するだけでなく、生活をサポートする多彩な機能が搭載されているモデルがあります。例えば、内蔵センサーがユーザーの転倒を検知し、あらかじめ登録した家族などの連絡先へ通知を送る転倒通知機能は、高齢者の見守りに役立ちます。
また、外国語の会話をリアルタイムで翻訳し、補聴器を通して日本語で聞くことができる翻訳機能や、歩数や活動量を記録する健康管理機能など、単なる補聴器の枠を超えたデバイスへと進化しています。
補聴器は長らく医療機器としての枠組みで進化してきましたが、近年はIT・半導体分野の技術が加わり、大量の音データを高速で処理できるようになりました。これにより、単純な増幅装置から、環境認識や学習機能を持つ「知能的な機器」へと変化しています。AIの導入は、より個人に最適化された聞こえを提供するための必然的な進化ともいえるでしょう。
AI補聴器は、日常の環境変化が多い方や、聞こえに対するこだわりが強い方に向いています。仕事や外出、家庭内など場面ごとに聞こえの質を求める人にとって、学習機能と自動調整は大きな利点です。一方、操作や管理に不安がある方は、購入後のサポート体制や相談しやすさも重視して選ぶことが大切です。
AI補聴器は、軽度から中等度の難聴に対応しているモデルが多くあります。日常生活で自然に会話を楽しみたい方にぴったりです。特に、初めて補聴器を使う方や、補聴器に抵抗を感じている方でも自然な装着感と聞こえ方で受け入れやすい設計になっています。
職場や外出先で人と話す機会が多い方には、AI補聴器の雑音カット機能や会話を明瞭にする機能が役立ちます。騒がしいカフェや交通量の多い道でも、相手の声が聞き取りやすくなり、会話へのストレスが大きく軽減されます。
アメリカの補聴器メーカー、スターキーのジェネシス AIは、人間の脳の働きを模倣した高度なAIプロセッサーを搭載しています。毎時8,000万回(※)もの自動調整を行い、聞き取りの労力を軽減。
また、転倒検知機能を備えているほか、防水性能や落下耐久性能も高い点が特徴です。
デンマークのオーティコンが開発したインテントは、4Dセンサーを搭載しています。頭や体の動き、会話の活動状況などを検知することで、ユーザーが「何を聞きたいのか」という意図をAIが理解します。
周囲の360度の音情景を届けつつ、ユーザーが注意を向けている相手の声を際立たせ、騒がしい場所でも会話を楽しみやすくします。
スイスのフォナックによるシリーズ「オーデオ インフィニオ」は、専用のAIチップを搭載し、音声処理能力を向上させています。特に上位モデルのオーデオ スフィア インフィニオは、ディープラーニング技術により、騒音の中から言葉を聞き取りやすくする機能に優れています。
様々な方向からの言葉を明瞭に届け、騒音下での聞き取り疲れを軽減することを目指した機種です。
AI補聴器は高性能な分、価格も高めなことが多いです。予算に応じて、必要な機能がそろったモデルを選ぶことが大切です。
補聴器は一人ひとりの聞こえ方に合わせて選ぶ必要があります。購入前には必ず試聴し、自分に合った聞こえ方を確認しましょう。
購入後のメンテナンスや調整も重要なポイントです。サポートが充実している販売店を選ぶと安心して使い続けられます。
スマートフォンを持っていなくても、AI補聴器を使用することは可能です。周囲の環境に合わせて音を自動調整するAI機能そのものは、補聴器本体に内蔵されているため、スマホがなくても作動します。
ただし、転倒通知機能や翻訳機能、ご自身での細かい音質調整など、一部の便利機能を利用するためにはスマホアプリとの連携が必要になる場合があります。
AI補聴器は高度な計算処理を常に行うため、従来の補聴器よりも消費電力は大きくなる傾向にあります。
しかし、近年のモデルは省電力設計が進んでおり、充電式であれば1回のフル充電で24時間以上使用できる機種がほとんどです。中には最大50時間以上持つモデルも登場しており、毎日就寝時に充電を行えば、日中に電池切れを心配する必要はほとんどありません。
便利な機能が多い反面、自分の聴力や生活に合うかどうかの確認が必要です。購入前には専門家に相談し、試聴やフィッティングを行うことをおすすめします。
AI補聴器は、これまでの補聴器と比べて多くのメリットを持つ新しい選択肢です。音の聞き分けや環境への対応など、日常生活での使いやすさが大きく向上しています。自分の聞こえ方や使い方に合ったものを選び、専門家のアドバイスを受けながら納得のいく補聴器選びをしてみてはいかがでしょうか。
補聴器の満足度を高めるフィッティングを用意している沖縄の補聴器販売店を11社調査。補聴器選びで大切な以下2点を押さえるている会社の中から、精度の高さや調整時の頼りやすさ、費用負担の少なさなど、後悔しないためのポイント別に、おすすめの3社を紹介します。
・レンタル・フィッティングあり…満足できる聞こえの補聴器を手に入れられる
・無料出張相談サービスあり…何度も調整が発生する中で、無理に店舗に行く必要がなく気軽に相談しやすい
調査概要:WEB上で公式サイトを確認できた沖縄県内にある補聴器販売店11社を対象とした独自調査(すべて2021年11月時点の調査情報)
【選定基準】
以下2つの条件を満たす店舗の中から選定
・レンタル・フィッティングあり
・無料出張相談サービスあり
・精度の高いフィッティング・アフターサービス…全店舗に認定補聴器技能者が在籍する琉球補聴器。
・頻繁な調整時に相談しやすい親しみやすさ…対象店舗のうち最も創業年数が古い東江メガネ(1972年)。
・手軽に長く借りられる…月額レンタルプランがある会社の中で最も料金が安いOPTIQUE PARIS MIKI。
【参考価格】
公式サイト、または取扱いメーカーの補聴器(両耳用・既製品以外の商品)に記載されていた価格。
認定補聴器技能者
補聴器購入者の使用目的や環境、予算等の相談にのり、補聴器の適合調整や補聴効果の確認、使用指導を適切に行える専門的な知識・技能を習得している「認定補聴器技能者」として公益財団法人テクノエイド協会の認定を受けている技能者
認定補聴器店
補聴器協議会による資格審査を経て、公益財団法人テクノエイド協会の認定補聴器専門店名簿に登録された認定補聴器専門店
補聴器専門
補聴器に特化した商品販売、サービス展開をしているお店